沢山の良かったは突然に

雨が降っている。 いつも思うが雨も晴れも私にとって憂鬱だった。理由なんてないのかもしれない。何となくあるとするなら雨はみんな嫌いだし気が滅入る。晴れは私よりもずっと清々しくて私をバカにするかのように眩しくて嫌いだった。 曇りは好きなのか?と聞かれても好きだとは答えられない。曇りなんて私の心までもが曇る。 雷はうるさくて私の心が暴れるからダメで晴れてるのに雨というのはまるでどちらか決められない優柔不断な私のようだと思い嫌になる。 唯一好きだと言えるとすれば雪だ。 白くて美しいと個人的には思うし心までも白くなりそうな浄化されそうな感じがするからだ。まあロマンチックってのもあるだろう。私には似合わない言葉だなと自嘲する。 「おはよう晴香。」 母親がそう私の名前を呼ぶ。 「うんおはよう。」 素っ気ない返事をする。
鉛筆
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小説家になりたいです