【第七回N1】 砂の顔

私たちが作った顔は、所詮、ただの砂で出来ていた。 中学生の私の、修学旅行は沖縄であった。 だが、それまでにできた友達はたったの二人で、 一人は気狂い、もう一人は私に同情した豚だった。 離島の民宿に泊まる際、必要だった班決めでは、 眼鏡をかけた細身と、見るからに不健康な肥満、 私と気狂いと豚の五人で一つの班を組んだ。 つまりは、五人全てが班を組むような友人も居らず、
後川
後川
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