regret −himari①−

regret   −himari①−
 −himari①−  古い街並み。静かな商店街。昔は栄えてたであろうこの道も、今は子供の笑い声しか響かない。今通っているこの道も、あの公園も全部あの時のまま、私の中で止まっている。戻りたい。あの頃に。彼らに出会ったあの頃に戻りたい…  あの頃の私は、目立たない普通の子だった。クラスの子とは、言葉を交わすし、ケンカもしない、勉強もそこそこできた。しゃしゃり出ていくこともないし、誰かの前に立つような人間でもなかった。そんな私が変わるきっかけになったのは、きっとあの時からだろう。         −5年前−    いつも通りの朝だった。いつも通りご飯を食べて、いつも通り学校で1日過ごした。いつもの帰り道で、前でゲラゲラ笑いながら帰るクラスメイトを見て、馬鹿だなって鼻で笑った。でもちょっと、羨ましい。あんなに楽しそうに、笑い合ったり喧嘩しあったりする友達は私にはいなかった。いいな…そう思いながら、歩いていると、前に足が現れた。驚いて顔を上げると、クラスメイトの男子の顔が、目の前にあった。 「えっ…」 避けようとすると彼が私に言った。
makono
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高校生です。 あまりなれていないので、おかしなとこもあると思いますが、笑ってみてください✨