重ね続けた嘘
いくら真実を言っても信じてもらえない。俺は彼女に『愛してる』と伝えた。それなのに、何故、愛してくれないのと責められた。
もう、俺たちは限界なのかもしれない。
今日こそは別れを告げよう。そう決意をし、家を出る。
何の変哲もない日常だった。今日と変わらずに明日が来るものだと思い込んでいた。
しかし、俺に明日は――いや、彼女に挨拶を告げる時間すら訪れなかった。
俺が運転する車に向かって、逆走車が突っ込んできたのだ。恐怖に震える中で、痛いと思う間もなく、俺は自身の身体から幽体離脱をしていた。
俺は死んだのだろうか。それならば、何故、意識は残っているのだろう。
救急車に運ばれる自身の身体を見送りながら、たった一人で途方に暮れていた。
そうだ、彼女に会いにいかなくては。一緒にいられなくてごめん。そう伝えるために。
家まで辿り着くと、チャイムを鳴らすそうと手を伸ばす。だが、触れられなかった。透ける身体でドアを通り抜け、彼女の前へと歩み寄る。
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文字数: 642
カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/7/1 9:51
最終編集日時: 2025/7/1 10:00
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
ナナミヤ
ファンタジー、時々現代なSSを載せています。エッセイも始めました。
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2025.1.23 start
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第1回優勝者
ot 様