140文字小説+α その127 「値札」

 友人が着ている服に値札が付いたままになっている。  これは、どう伝えたものか。  直接言わずに、遠まわしに伝えた方が友人のためだろう。 「その新しい服決まってるね! おろしたて?」 「え、これ着るの5回目だけど」  それは流石に気づいて! 「え、値札!?」  驚愕する友人の言葉に静かに頷いた。  5回目て。初回で気づかないのはまだ分かる。でも、その後に洗濯するんだから気付く確率は、跳ね上がるでしょうに。
きと
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。 あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。 カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。