第一章:第一話 亡霊の兵士
俺は死んだ筈だ。誰にも看取られず、掟に従い、自らの手で。頭がかち割れるような激痛で目を覚ます。
石畳の地面で四つん這いになり、周りは薄暗く、金属がぶつかり合う音と、嗅ぎなれた血と火の粉の香り。
「……?」
俺は今どこにいる? もう頭痛も無ければ、赤く染まっていたはずの手も綺麗さっぱり。俺は確かに死んだ。いや、死なないはずがない。奇跡的に生き残ってしまったのなら、もう一度死ぬだけだ。
「あれ……? 無い……」
片手で地面に落ちているであろう物を探す。俺が自ら死を決した道具。慌てて姿勢を直して周囲をさらに見渡す。何処にも見つからないどころか、俺はどこかの地下牢の廊下にいることがはっきりと分かった。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/5/17 15:29
最終編集日時: 2025/5/17 22:42
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
影白/Leiren Storathijs
実は26歳社会人です。
基本ライトノベル書きます。
異世界ファンタジー専門です。
執筆歴は10年以上です。