コード:ジニア 第七十五話「炎と炎」

コード:ジニア 第七十五話「炎と炎」
 エルさんは杖の先端を突き出し、『不死鳥の亜人』に向けて魔法を発動した。 「炎には炎だ。『赫の魔女』の名の所以(ゆえん)、とくと見せてあげよう」  杖の水晶から赤い魔法陣が浮かび上がり、地獄の業火のような炎が生成される。やがてそれらは円形を成し、渦を巻いて一つの塊へと昇華した。 「エルゲルガ・ドルゴロム・バーンデット」  彼女が詠唱した次の刹那、炎の集合体は一思いに『不死鳥の亜人』に向けて放出された。 「そんな魔法で我を殺せる訳がない!」  彼は体躯を覆う炎をさらに強める。そしてエルさんの魔法を炎のブレスで迎撃した。  激しく炎と炎がぶつかり合う。エルさんの魔法は僕がステージ3の状態で放つブレスをゆうに超えているだろう。だが、彼女の魔法が『不死鳥の亜人』を倒す決定打になるとは限らない。何故なら、『不死鳥の亜人』の回復能力は底なしだからだ。それに彼は《暁の会》がAKSMUの研究データを盗み出して作り出した人工亜人だ。僕やハイナのように変身することもなく、力の引き上げも存在しないように見受けられるが、間違いなく今まで戦ってきた亜人達とは一線を画す。  しかし、僕の不安は杞憂に終わった。  エルさんの火炎魔法が『不死鳥の亜人』のブレスを侵食し、彼の身体を焼き始めたからだ。
白崎ライカ
白崎ライカ
アニメ、ファンタジー、剣戟アクションが好きです。 最近はノリと勢いで詩をよく書いています! 自分の好きな時に書いてるので、 不定期投稿です。 今更ですが、誤字癖があります。 温かい目で見て下さると作者は喜びます! 使用しているイラストは画像生成AIで作成したものです! よろしくお願いします〜