リナリアに願って

「莉亜かーえろっ」 まっすぐで癖のない茶色い髪が揺れる 「うん。帰ろ」 私の髪は縮毛矯正した人工的なまっすぐさをもっている 前を歩く梨奈は制服のスカートを少しも曲げず、ダサいカーディガンもしっかりと着ている だけど誰よりも美しい 私が同じように着てもどうももさついてしまう 「今日ねー担任の先生がねー」 たわいもない会話も梨奈が話すと明るく変わってしまうから本当に不思議だ にこにこと笑う表情は家の庭で母が一生懸命育てているひまわりのようだった
るち
るち
高校二年生 百合小説を書くのに今ハマってます