男装女子、女装男子に恋をする

男装女子、女装男子に恋をする
私、工藤晶は今バイト先に向かっているところだ。 私が働いている店はいわゆる男装女子の喫茶店である。 私自身、中学や高校で低めで艶のある良い声だと褒められた経験が何度かあったので何かしら運命的なものを感じてそこで雇ってもらったというわけだ。 勿論お給料だってそこそこ良い。大学生として学費を払わないといけない立場であるから正直ありがたかった。 ちなみに私はその店では一番人気のある店員らしく店長からはキャラを貫いてくれとお願いされていた。 それからというもの私は出勤途中などによくイメージトレーニングをするようになった。 今日もいつものようにイメトレをしながらバイト先に向かっていた時、少し進んだ信号のところで1人の女の子がスマホを見ながら周囲をキョロキョロと見回していた。 (あの子…道に迷ったのかな?)
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