尽果

「ごめんね」 小さく零れた彼女の声は、予想の通りそっくりそのまま 「いきなり悪かったね」 僕はそう言って踵を返し、家路を辿る。 やっぱり好きとか、そういう救いが欲しかった。 イヤホンから流れる爽やかな曲は、余計に僕を苦しめた。
犬飼 拓海
犬飼 拓海
小説家になろうやカクヨムなどで執筆、投稿をさせていただいている十代前半物書きもどきです。  Noveleeでは基本的に一ページから三ページ程度で終わる超短編(主に恋愛)を投稿する予定です。どうぞご贔屓に