荒廃したこの世界は今日も美しい・8
〈砂漠地帯:ダロン視点〉
困ったことになった。俺は今日、婆ちゃんに新しいベッドを拾って帰る予定だったんだ。それがどうして今、デバグロイドの中から現れた少女を我が家まで連れて歩いているんだ?。
そりゃあもちろん、洞穴に連れていく判断をしたのは俺だ。彼女をデバグロイドの攻撃から守ったのも俺。……なんてこった。困っている原因の殆どは、まごう事なき俺じゃねえか。
「あー、その……」
後ろをぴったり着いてくる少女に声をかける。ついさっきなんとか通じた彼女の名前は……
「アフィス。ちょっと良いか?」
砂平線をキョロキョロと見回していたアフィスは、その呼び声にハッとこちらを向く。
遠目では分からなかった服装の情報が、肩越しに俺の視界に入ってきた。焼けた砂岩のような茶色の布が、複雑に折ったり縫われたりして華奢な身を包んでいる。長い髪は体を境にして前後に分けられており、肩に下がった方には小さな装飾品が見受けられた。
「………?」
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カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/10/23 7:32
クリオネ
来年度まで活動休止中〜♪
リハビリ感覚でたまに短編を投稿するかもです。
※注釈※
時折り過去話に手を加える事があります
(大きく変えた場合は報告します)
定期的なご確認をお願いします。
novelee様の不具合か、
長い文章の一部が
途切れている場合があります。