まっしろなキミ、まっくろなボク。
拝啓、まだまっしろだった「キミ」へ贈る。
希望を持っていますか。夢はありますか。大好きな人はいますか。いっぱい聞きたいことがあるんだ。だって、
「ボク」はもう、まっくろだから。
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中学一年、春。ボクは吹奏楽部に入部した。
まだ、友達すらもそんなに出来ていないのに。「吹奏楽」という響きが、なんだか格好良くて。時折聴こえる、先輩たちの音が心地好くて。自分も混ざりたいって、思ったんだ。
扉という境目をくぐり抜けたとき、先輩は笑顔で迎えてくれた。楽器を体験させてくれたときだって、たくさん褒めてくれたんだ。だから、ボクは吹奏楽部が好き、かもしれない。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/6/7 13:06
桜宮
桜宮 ( さくみや ) です。 𝕏ではイラストを投稿しています。 気軽に見て頂けると嬉しいです。
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