五感と感情

五感と感情
私はどうやら、五感を記憶できないらしい。 そう感じたのはいつの事だったか。 子供の頃からずっと感じている、私の劣った記憶力。成長し、多くの人と関わるにつれて、それは異常なのだと自覚した。 病気と呼ぶほどではないだろう。ただ忘れっぽいだけ。 でもそれは、いつだって私を困らせた。 あれ、この人の歌声、力強くて素敵だなって思ったはずなのに。 どんな声だったっけ? 思い出そうとしても、脳内再生されるのは声真似をした自分の声ばかり。
ルリカラ
ルリカラ
空想が好きな黒猫です。 普段は他サイトで長編を書いています。短編はあまり書かないので投稿頻度は低め。 サムネイルはいつも適当に作ってます。 よろしくお願いします!