【くらげ。さま企画】橙の弦を弾く
人々の足は歩行を止めない。
幾重にも響くその足音は、都会の片隅にどんっと立ち止まり、楽しそうに俺のギターを聴いていたきみを鮮やかに彩っていた。
「きみが好きな音、だね」
夕焼けに目を眇めながら橙に染まる弦を弾く。
ギターのチューニングを繰り返し、ようやく思い通りの音を掴んでピックを離した。
ポケットから小瓶を取り出して蓋を開ける。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/2/16 12:55
最終編集日時: 2024/2/18 2:48
旅するわぽん
閲覧ありがとうございます。