君と一緒に。 1
「おい、お前たち!さっさと出ろ!」
怒声が車内に響き、俺は夢の淵から無理やり引き戻された。
目を開けた瞬間、意識は現実へと急降下する。
薄暗い車内。天井近くの壁に嵌められた鉄骨の隙間からは微かな光が差し込んでいる。
昨夜までのガタガタとうるさかった振動音は消えており、今の車内は異様な程に静まり返っていた。
まだ夜明け前なのだろう。
夜明け前特有の青白い空気が、この空間を支配しているかのように、隅々まで行き渡っている。
「何をぐずぐずしている!ここはお遊び場じゃないぞ!」
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2024/11/26 20:34
なみだくん
『泣きながら生まれてきたんだから、最後は笑って終わりたい』