流木の償い

流木の償い
 これはどこから来たのだろうか? そう思いを馳せながら私は流木に埋まった海岸を片づける。 するとひとつ、面白い形をした流木が目にとまる。 自然物であるはずの流木にしてはどこか人の気配を感じさせる、そんなものだった。 どこかの工芸品なのだろうか、とすればそこに宿る思いはどんなものだろうか、流れ着くまでに無くしたであろう飾りたちはどんなものか。 退屈な片付けをしながら想像が膨らんでいく、これが私にとって唯一の娯楽と言えるだろう。  この掃除は私の仕事というか義務のようなものだ。負うべき責任を果たしているだけなのだ。 あの美しかった海岸を台無しにしてしまったのは他でもない私なのだ。 この場所にも、ここを楽しみにしていた人達にも、悪役になってしまった流木たちにも申し訳ない。 だから償いを贖いを、こんなことなんかで全て元通りに、なんて考えてはないけれど。自己満足で終わってしまっても。
てろはろかろかろ
人間だっぽ