浸り
喫茶店で朝から小説を読んでいた。
有名だが自分にとっては読んだことのない作家のものだった。
喫茶店で読んでいたのも理由がある、何度か家で時間を作り読む試みをしたが、例に漏れず寝てしまった。
作品が面白くないとか、自分に合わないとかそういうことではない。少し偏った知識は必要かもしれないが、小説として面白いものだった。
寝てしまう、が喫茶店に行く理由に直結はしないだろう。ただ単純に喫茶店で本を読む自分を味わっているのだ。もちろん本を読み切りたい気持ちもあるし、あの空間が好きなのも事実。だがそれ以上にそこにいる自分、をしたいのは明らかな気がする。
だからといって本が好きな自分、を出したいわけではない。実際に読書は好きだし、それを見せてどうこうという気はまるでない。
ただ、その本のうまみをちゃんと味わえているのかはわからない。何度目かに読んだ時に気づくこともままある。
だからこそ、好き=知ってる(詳しい)の雰囲気が苦手だ。さっき読んでいた本もそこに書いた少し偏った知識はほぼないまま読み続け、面白いと感じている。そんなもんなのだ。
好きなものは好き。それまででいい。そこに深度はない。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2025/3/10 10:33
moon6
読むのが好きで勢いで書いたりしてます。
下手の物好きの横好き