断罪のエクスタシア : プロローグ

   どこで、道を間違えたんだろうか。  大切な、何もかもが、私の手に触れた途端、呆気なく何処かに消えていってしまう。  「どうして?」「なんで?」  一生をかけて守りたいものが、手放したくないものが離れるたびに、何度、そう思っただろうか。  もっと早く、結論を導き出すべきだった。もっと早く、「自分」という名の解答用紙に、答えを書き込むべきだったのだ。
Hama125