悲しみの行く末

悲しみの行く末
 私は捨てられた。家事を全てこなし、お金だって、給料のほぼ全てを納めていた。それが全て彼のためになると信じて疑わなかった。  でも、今なら分かる。好意を無下に利用されたのだ。  もう、人生でいいことはないかもしれない。彼の家から私物を持ち出す余裕もなく、着の身着のままで雨の住宅街を歩く。家庭を持っている人は、夕食を囲んで一家団欒を楽しんでいるのだろう。  私はこんなところで何をしているのだろう。自分を嘲り、ふらりと横断歩道を渡る。ふと視線を上げると、赤信号だ。  小説やアニメなら、ここで車に轢かれて異世界転生、なんて話になるのだろう。しかし、ここは現実だ。車なんて一台も通っていない。 「もう、いっそ轢いてくれればよかったのに……」  悔しくて、視界が滲んでしまう。私はどこへ帰ればいいのだろう。  溜め息を吐き、再び歩き出す。
七宮叶歌
七宮叶歌
恋愛ファンタジーな連載と、ファンタジー、時々現代なSSを載せています。 フォロー、♡、感想頂けると凄く嬉しいです♩ 拠点にしていたNOVEL DAYSのサ終に伴い、ノベモア、solispia、caita、個人サイトに移転作業中です。 作業が終わるまで、なかなかNoveleeに投稿できないかと思います。 130万文字の移転頑張るぞ! NSS、NSSプチコン優勝者、合作企画関係の方のみフォローしています*ᵕᵕ お題配布につきましては、連載している『お題配布』の頁をご確認下さい。 小説の著作権は放棄しておりません。二次創作は歓迎ですが、掲載前に一言でもいいのでコメントください。 2025.1.23 start Xなどはこちらから↓ https://lit.link/nanamiyanohako お題でショートストーリーを競い合う『NSSコンテスト』第5回は2026.10.1開催予定です。 優勝者  第1回 ot 様  第2回 ot 様  第3回 除草機1号 様  第4回 黒鼠シラ 様 NSSプチコンテスト 優勝者  第1回 黒鼠シラ 様