本の少女#6
現場はかなり、荒れていた。
叫び声が聞こえ、飛び出すように部屋を出た私達はこの城のドローイングルームへ向かった。
この胸にある、確かな不安と興奮。
橋場恭子ははっと短い笑いをあげた。
たくさんの人に囲まれたシェール夫人の遺体は、バラバラに切り刻まれていた。
首、胴、腕、脚…どれも無惨だ。
専門家らしき、特徴的な髭を生やした男は“夫人の肺のみがない“と言った。
「本当か。それはどういう…」
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カテゴリー: ミステリー
投稿日時: 2023/1/2 2:30
T.I
はじめまして。T.lです。