嘘つきは泥棒の始まり

嘘つきは泥棒の始まり
『今日用事あるから先に帰ってて』 それが最初の嘘だった。 彼と二人きりになりたかったから。 二人がうまくいってないって聞いたから探りを入れたかっただけ。 最初はただそれだけ。 彼の目線から親友の話を聞いた。親友からは彼の話を聞いた。 彼は顔はいいけどわがままで、優秀だけど傲慢だった。 親友は本気だったから悲しませないよう、不満や愚痴は私に吐き出させた。 親友の前では素敵な彼で居られるように手助けは惜しまなかった。 ひどく面倒で苦痛だったけれど親友のために我慢した。
たなたか
ゆったり