第二十三話 母の死因

第二十三話 母の死因
 どうして自分の家族は次々と死んでいくのだろうか、前世でよっぽど酷い行いでもしてきたのかも知れない。そうとでも考えなければ納得が出来なかった。  明の葬儀が終わってから二週間経っても何もやる気が起きなかった、明を殺した伊東は警察に捕まってしまいもう手を出すことが出来ない。  蓮は写真立てに写る三人の遺影を見ながら自分が何をするべきか考えていた。結局、明の復讐を止めることはできなかった。なにが突然、明を突き動かしたのかは分からなかったが、これで自分の想い、明には生きて幸せになってほしいという願いは叶えることができない。 「取り敢えず蒲田を殺すか……」  蒲田を殺して刑務所に入ればちょうど伊東と同じくらいの時期に刑期を終えて出所出来るのではないか、そしたら伊東を殺して再び刑務所に戻る。  結局、諸悪の根源であるコイツラを殺さなければ何も解決しないような気がした。  葵と明を殺したコイツラを殺さなければ――。
桐谷碧
桐谷碧
小説家を目指しています(歴3ヶ月) 年間150冊以上は小説を読みます😄 夢は直木賞、ドラマ化、映画化。 自殺、復讐、競艇、がテーマの小説執筆中🖋 好きな作家 東野圭吾(母の影響) 現在 引きこもり