禍福はあざなえる縄のごとし
廊下は、走っては行けない。
そんな当たり前のルールを優等生と言われる高木は、無視して廊下を走る。
走って、階段も最後の2段ほどは飛び降りて、ある少年を追いかける。
目的の人物は、ちょうど上履きから外靴へと履き替えたところのようだ。
「花田くん」
呼び止められた少年、花田は返事もなく振り返った。
「一緒に打ち上げ行こうよ、きっと楽しいよ」
今日は、高木と花田が通う学校で球技大会が開かれた。
2人のクラスの順位は、総合4位だったが、派手に打ち上げをやろうという話が持ち上がった。
クラスメイト全員が参加すると思っていたが、花田は短く「行かない」と答えて、教室を去って行った。
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カテゴリー: ホラー
投稿日時: 2025/7/5 3:56
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。
あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。
カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。