カレンダー

 毎年会社から支給される、衛生品と手帳とカレンダー。タダほど良いものはないと思い、活用している。  毎日同じ仕事に誰もいない生活を繰り返していると、今日が何月の何日の何曜日かなんて覚えていられない。  そのためカレンダーは私にとって救世主。  毎日毎日、1日を終えたら、赤いペンで線を引いている。  斜線はその日が終わった証、横線は通院なり何か用事をした証。自分の出来た事を書いていくのは良い事だと、どこかで聞いた。  今日も終電ギリギリで帰ってきて、風呂に入る気力もないまま、重い足取りでカレンダーへと向かう。
綾紀イト
綾紀イト
糸へんが多いペンネームです、心の奥で絡まった糸を解くために書き出しています。 どんなに評価が無くても、私は私の文章が好きです。自分の心を救うために書いています。