king and villain

king and villain
あんなに大好きだったバスケットボールの道から挫折して1週間。 前が見えるかどうかも怪しいほど長く伸びた前髪で目元を隠して歩いていると、所々白くなった羽が混ざる綺麗な烏に出会った。 そいつは、俺の目の前の汚い砂利道から動かなかった。 羽が歪な方向に曲がっていた。羽が、折れていた。 可哀想だと思った。美しいと思った。醜いなんて思わなかった。
影野
影野
kageya / 中学生(14) 色々な悩みに主張を添えて。