第2章…【征服】

ある日のこと、私が学校の帰り道に歩いていると、目の前に猫が現れた。その猫はとても可愛らしく、まるで天使のような見た目をしていた。しかし、よく見ると首輪をしていることに気づいた。しかもそこには、『飼い主募集中』と書かれた紙が貼られていたのだ。 「かわいそうな猫さん……」そう呟いたその時、背後から声をかけられた。 「おい、そこの女。お前今俺のことを可哀想と言ったか?」  振り返ると、そこには背の高い男が立っていた。 「はい……言いましたけど……」  すると男はこう言った。 「俺は確かに世間一般から見た不幸な男かもしれない……。だが、決して不幸ではないぞ!」 「どうしてですか?」 「なぜなら、今の世の中は平和すぎるからだ!もし仮に戦争が起こったとしても、ミサイルや核爆弾を使えば一瞬で解決する時代だぞ!そんなものが存在する限り、人間は幸せになれないだろう!!」 「でも、それだとみんな死んじゃいますよ?」
ひぐらし
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