抑えられない力

「なぜ俺は同僚を殺して今も平気で生きているんだ。なぜ俺はあの時迷わずに同僚を殺せた。なぜ、、、、」 人通りの少ない道で被験者5号は、脱出時に隊員を殺傷した事を改めて思い出し、頭を抱えていた。 脱出時から頭につけていたヘルメット越しに頭を抱えてその場に膝から崩れ落ちた。 「やめろ!助けて!誰か!」 その時、少し遠くの方から、青年が助けを求める声が聞こえてきた。 被験者5号は直ぐにかけて行く。 そこには、防衛隊の装甲機動車に今にも詰め込まれそうになっている青年が居た。 青年を抱えて車に詰め込もうとする隊員の手を怪力で引き剥がし、青年を抱えあげる。 「痛い!」 そうだ。5号の握力は水道の蛇口をも破壊する握力。力を入れて人を抱き上げる事は痛みを伴うのだ。
OSARAGI
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