奪死幻影物語⑤

奪死幻影物語⑤
第五話 地獄の中 今考えると、俺はこの日が訪れることを知っていたのかもしれない。 恨み、屈辱、地獄で焼かれ続ける苦しみ、これらの感情は日に日に大きくなって行った。 何せ俺はこの地獄で何日も何週間も何ヶ月も過ごしているからな。 色々な負の感情が湧き上がり、拡大し続ける中で俺はとある一つの感情が台頭した。 「復讐」 俺は俺の肉体を殺した山火事の男、そして俺の心を殺したよ道の女、この2人の命を奪いたくて仕方がなかった。 俺はこの地獄の炎に焼かれ続け、苦痛を耐えているうちに、炎の先に何かが見える気がするようになった。 あの男だ。
黒鼠シラ
黒鼠シラ
高校1年生の16歳です。 面白いかはさておき、話を書くのが好きですのでよろしくお願いします