【再掲】百合水仙の君へ 2

【再掲】百合水仙の君へ 2
あの日、花束と桐の小箱を送った君は 私に多くの優しい言葉をかけてくれた。 でも、あまりにも輝かしいその言葉の数々は、 私には「似合わない」ような気がしてしまう。 確かに嬉しい。「感謝」「純潔」「深い尊敬」「相思相愛」 どれも美しく、儚く、綺麗な響きの言葉ばかり。 きっと何色にもなれる透き通った優しい心の持ち主である君は、 私にこれが似合うと思ってあの薔薇を送ってくれたんだと思う。
桐生印
桐生印