砂を見る男
通り道の石が聞く、夢は確か、と。
ボロ布一つを身に纏い、風に煽られながら砂漠を歩く。私にはかつて夢があった。友と呼べたものと、共に果たすと強く誓った夢があった。今となっては果たせなかったことだけが心残りである。
夢に撃たれたあの日を愁う私に風だけが強く当たる。私は友との約束を繰り返し口にする。私は夢の亡霊になっていた。
行くあてもなくさまよう。右手に持った骨董品のような杖とくたびれた靴を履いた足が私の支えであり、私を動かす鞭であった。
砂漠というものは私という人間を受け入れない。太陽に見つめられて風さえ熱かった。夢に誘われてきた道はいつの間にか帰る場所さえ奪っていった。
足がもたつく。支えを一瞬失った私は簡単に前に倒れた。立ち上がる力はなかった。私もいずれ、手の中の砂と同化していくのだろう。助けを呼ぶ力も、杖をつかむ力も、それを考える気力も、なくなった。
どこで道を外したのか。あるいは道はすでに完成されていて、私がどのような選択をしていてもこの最後を迎えていたのか。つもる砂で息を吸う。咳き込むことはできなかった。
布に巻かれ落ちた男を、砂と風と太陽が見ていた。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2026/8/21 17:55
最終編集日時: 2026/8/21 17:56
かきあげ
バナナです