第六話「テスト勉強ってどうやるんですか?」
放課後の保健室。
小花は教科書と睨めっこしながら、すでに何度目か分からないため息をついた。
「ダメだ、全然分からない……範囲が広すぎて頭に入ってこない……」
ぽすん、と机に額をつけて項垂れる。
その横では、珍しく真面目に書類に目を通している吉田先生の姿があった。
「先生、やっと教師やってるんですね」
皮肉たっぷりにそう言うと、吉田先生はペンをくるくる回しながらふふんと笑う。
「花子よ、こう見えても私だってやる時はやる女さ」
なぜか謎のキメポーズをとる吉田先生。
一瞬イラっとしたが、小花は黙ってノートに「吉田、うざい」とだけ書いた。(もちろん後で消したけど)
「はぁ……先生なら暇だと思って来たのに、やっぱりどの先生もテスト前は殺伐としてますよね」
「まぁ、職員室の空気は戦場だな。みんな目が血走ってる。終わった瞬間の解放感で飲み会やるのが恒例なんだけど、私はあれが苦手なんだわ」
「え、先生って速攻で帰ってYouTubeでパチンコ動画漁ってるタイプじゃないんですか?」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/6/27 9:12
にゃの桜
本が好きで自分でも小説を書けるかなと思いアプリを入れました!
上手な事関係なく、楽しくやって行けたらと思っています!