行き過ぎた正義  第一話:正義感

俺(龍己)が高校二年だった時、よくよく人から「正義感のある子だね」と言われていた。俺は、その時の言葉をよく理解していなくて、ちょっとした褒め言葉程度に思っていた。 なんで「正義感がある」なんて言われるかなら、少し心当たりがある。それは、いつも傷つけられてそうな人に寄り添ってきたからな気がする。曖昧ではあるものの、それ以外に理由が思いつかない。だから、自分の中では「弱い人に寄り添ってきたから」と決めつけていた。 俺は、意外とクラスメートから信頼が厚くて、学年の中でも信頼度はトップスリーには入るだろう。まぁ人によるのが現実ではあるが。 人から褒めて貰えるし、信頼もされている。俺自身はこの生活を良く思っていた。少なくとも、悪い生活ではないと感じていた。彼女もできて、もっといい生活は加速していく“はず”だったんだ。
真夜中毒
真夜中毒
貴方は夜が好き? 私は好き。 でも人間は夜行性じゃないから、必ず母さんに叱られなきゃいけない。 こう見えて中受をする6年生で、まだまだ色々な意味で未熟。 私が未熟だろうと、そうではなかろうと、 どちらにせよ、結末的には夜を好きにならなければいけない道を歩むんだろう。