一番星
本当にこの街に帰宅する人のラッシュなのか、と疑いたくなるほど駅前は人で混み合っている。大した街ではないため、少し歩けば人通りはまばらだ。
マフラーに顔を埋めながら歩いていると、香ばしい匂いが鼻先をかすめた。
「やっぱりさ、人間って傲慢だと思うの」
甘辛タレの焼き鳥を、頬張りながら妻は言った。たしか、仕事終わりにお互い駅で降りた時間が被り、そのままチェーンの居酒屋で夕食を済ますことになった。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/3/10 9:39
moon6
読むのが好きで勢いで書いたりしてます。
下手の物好きの横好き