夏の一歩目、幽霊の君
「あたし、にいさまが大好きなのに⋯」
夏の一歩目、淡い色彩の美少女は悲しそうに俯いた。
なんてことない一日になる予定だった。
けれど春なのに妙に暑いもので、普段は立ち寄らない近所でも謎に大きいって言われてるお屋敷の跡地に足を踏みいれた。私の目的は⋯
「これこれー!わー、涼し気でいい気分!」
錦鯉の泳ぐ綺麗な池と、その近くにある東屋。
私は東屋のベンチにスクールバッグを置くと、錦鯉に手を伸べる。
「おいで、おいで!」
バシャバシャと音を立てて泳ぎ回る優雅な錦鯉達に、制服の中、全身の熱が引いてゆくのを感じた。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/4/24 11:00
藤咲 ふみ(週一投稿終了)
はじめまして。クラゲとクジラが好きな成人済の女です。基本的に木曜日に小説を更新しています♪「窓辺のしぇりー」の名前でXにも存在しております🫢夜書いた文章は朝には読み返します。短いけど読み応えのあるギュッとした、自分が素敵だと思える世界を置いていきます😌よろしくお願いいたします☘いいね♡、優しいコメントくださるととても喜びます!
※表紙のイラストはAIアプリで作成したものを使用するか、フリーイラスト等をお借りしております。
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start:2024.5.24