詳しすぎるクレーマー

ある駅の窓口の前に一人の男が立っていた。 「やらかしてくれたねぇ!ガム踏んだじゃねえかよ」 「それは申し訳ありません……」 「じゃあ弁償してもらおうか」 「それは致しかねます……」 彼は駅員相手に飛躍した理論を見せつけ、屈服させようとする。 「お前じゃ話にならん!管区長を呼べ!」 「管区長は今いないですね」 「じゃあ助役呼べ、助役」 「助役は会議に出ております……」
犬飼 拓海
犬飼 拓海
小説家になろうやカクヨムなどで執筆、投稿をさせていただいている十代前半物書きもどきです。  Noveleeでは基本的に一ページから三ページ程度で終わる超短編(主に恋愛)を投稿する予定です。どうぞご贔屓に