電車という戦場

…私は毎日戦場に行く。…いや、行かなければならない。 あの大人数の中に溶け込んでいく… そして去る時はまるでゾンビの群れから抜けるように必死だ。 車内で一席でも空こうものなら、それが戦の幕開けになる。誰もが目を光らせ、無言でその空間を奪い合う。 そんな光景を見るたび、 「本当に必要な人が座れているのだろうか」なんて思うこともあるが、誰もそんなことは気に留めない。いや、知らんぷり…だろう。 みんな死んだような目で、四角い画面の光に顔を照らされる。 “スマホ“という電子の麻薬を流し込まれ、他人の席を奪い合う浅ましさからも、この息苦しさからも目を背けている。私はいつの間にか、そんな下を向いたゾンビの一部になりかけている。
Caduca
Caduca
初めまして. Caduca(カドゥカ)と申します。 小説をきちんと書くのはこれが初めての初心者です。 日常の忘れたくない経験や思いを記憶へと...短い物語(短編)にして灯していきます。 拙い文章ですが、通りすがりにふらりと呼んで頂けたら幸いです.