恵水は、そのままがいい

恵水は、そのままがいい
 休み時間、寝不足で机の上に伸びていたら、教室の外を通り過ぎて行くその子をたまたま見掛けて、思わず背が伸びた。  ────今のは、幻?  どうしてそう思ったのか、自分でも分からない。  見えたのは、重そうなダンボール箱をお腹の位置で抱えた、髪の長い女の子だった。  それだけだ。他に言葉に出来る特徴がない。  ただ、何か心の中に残り続ける存在感があった。
四季人
四季人
活動終了 文藝サークル"NöveSir!!"主宰代行。