みーつけた
「もういいかーい」
返事はない、きっとみんな隠れる場所を見つけたのだろう。
今年から山間の小さな村の小学校に転勤になり、僕は教師として全学年の担任をしている。
全学年とはいえ、たった12人しかいない小さな学校である。
そして休日は、こうやって子どもたちの遊び相手をしている訳だ。
小川に架かっている小さな橋の下、家と家の隙間、お地蔵さんの小屋の後ろ、手当たり次第に探してみるが誰一人として見つからない。
ふと、林の中で誰かが動いた気がした。
僕は駆け足で近寄った。
この林に生えているのはほとんどが竹で、秋にはお年寄りがタケノコを採っている場所だ。
0
閲覧数: 44
文字数: 1297
カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/3/31 12:40
最終編集日時: 2025/3/31 22:51
狭霧せいや