不幸「実は私…」

海 オレンジ色に染まった夕日を背景に黒猫が目の前を突っ切る。 殺風景な河川敷の上で僕は隣りにいる君に話しかける。 「不吉なことが起こりそうだな」 君は言う。 「そうかなぁ? イギリスだと黒猫は幸運の象徴だよ。それに...」 「それに?」 大股で一歩前に進んで後ろを向いて僕を見て君は無邪気で明るい笑顔で言った。 「海がいれば、私は安心なの」
しぐれ
しぐれ
本を読むのに飽き足らず、自分でも書き出した一匹の学生。 小説好きと繋がりたいっ… 歌うの大好き〜