第一巻 上陸
これは、私が数年前に見た夢である。今でもその光景を鮮明に覚えている。多少の脚色は加えるが、できる限り当時の見たままを書き記したい。
※ 本書に登場する人物・団体・名称は架空のものであり、現実のものとは一切の関わりがありません。
プロローグ
朝、金沢八景の海は穏やかだった。
ベランダからは横浜八景島シーパラダイスが小さく見える。坂本亮太は、カーテン越しに差し込む光に片目を細めながら、食卓の湯気を吸い込んだ。
「今日、遅くなる?」
キッチンから花子の声が飛んでくる。まだ寝癖が少し残る髪をポニーテールにまとめながら、味噌汁の鍋を持ち上げた。
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カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/9/4 12:54
最終編集日時: 2025/9/23 12:14
June 4
大好きな作家は星新一と東野圭吾、小松左京です。
「多彩な想像力で、感嘆を」をスローガンに頑張ります。