水平線の向こう

水平線の向こう
 夏が終わった海は好きだ。  観光シーズンが終わって、ほとんど誰もいない、静かな海。  海水浴客を弄ぶように波打っていた海は、今はすっかり凪いで、這うような波の音が心地いい。  私はゆっくり海の中に足を踏み入れる。  周りに合わせて巻いているスカートに、砂の混ざった塩水はまだ触れない。
琥珀
琥珀
文章はまだまだ拙いです。