秋の枯葉のように落ちてゆくだろう

秋の枯葉のように落ちてゆくだろう
 私は秋生まれ、最近ではめっきり秋を感じる事はないけども。異常気象が憎たらしい、こんな綺麗な紅葉も数週間も持たずに枯れる。  ──私の心も季節のように移り変わりが早い。いつも陽の差さない部屋で独り、考えごと。  夜になれば彼氏様のお帰りだ、私より6個も上で賢く名門大卒。仕事は安定していて、持病を抱えている人達の中ではかなりの好待遇。  帰ってきて早々口を開けば社会情勢、歴史、外国の話ばかり。  正直言って彼より重い持病を抱えていながら働きつつ、収入差を突かれて家事全般をやり、「仕事に必要のない人との関わりは断て」との命を受け、孤独に苛まれてる私の話なんて聞く耳はない。  仕事場でも無理がたたって、体を壊して仕事が出来なくなれば「早く仕事して下さい」と、配慮が貰える職場に就職してもこのザマ。  職場の相談員に彼との同居でモラハラを受けている話をすれば、「引っ越せばいい」「シェルターに逃げれば良い」なんて簡単に言われるが、私の心身はギリギリで新しい環境に身を置ける状態じゃない。
綾紀イト
綾紀イト
糸へんが多いペンネームです、心の奥で絡まった糸を解くために書き出しています。 どんなに評価が無くても、私は私の文章が好きです。自分の心を救うために書いています。