触れられない距離で君を好きになる③
第三章 ――夜の悪化――
ナースコールの小さな電子音が、静まり返った夜の病棟に鋭く響いた。
その音の下で、伊織は澪の手をそっと握り、落ち着いた声で告げた。
「春坂さん、腕をここに。今から採血するよ」
看護師がテキパキと器具を整え、針が肌に触れる。
刺さった瞬間、澪はほんの少し眉をひそめただけだった。
声を上げない強さが、逆に伊織の胸を締めつける。
0
閲覧数: 14
文字数: 1704
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/12/6 13:50
最終編集日時: 2025/12/6 14:11
Lemon
はじめまして。初心者です🔰人生初めて小説を投稿しています。初心者なのでその上で見ていただけると嬉しいです。