静かな沈殿
薄い霧のような時間が、部屋の中に積もっていた。
目覚ましは何度も鳴ったはずなのに、起きた瞬間には静かで、まるで最初から存在しなかったかのようだ。
椅子に座る。机の上には昨日と同じ紙コップ、昨日と同じ読みかけの本、昨日と同じ形にしわの寄ったタオル。
窓の外ではバスが通り過ぎ、人の話し声が線のように切れ切れに届く。
そのどれもが、遠い。
海のずっと向こう側で起きていることを、単にスピーカーで流しているだけみたいだ。
午前と午後を区切る線は、今日も曖昧なまま溶けた。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2025/11/27 7:47
如月凪央
如月 凪央(きさらぎ なお)
日常の隙間に落ちる感情を書いています。
派手な展開より、ひとことの沈黙や、言えなかった一言の方が物語になると思っています。
恋愛は好きです。
綺麗なだけじゃ描けないところまで含めて。
更新は不定期。
書けるときに書きます。
読んでくれた人の時間を少しでも奪えたなら、それで十分です。
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読む人も書く人も自由であってほしいので。