恋愛屋さん

「キキッー。ギー。」 ドアが軋みながら開いた。 ここは、恋愛屋。愛や恋を買える店らしい。店内は、焦げ茶色の木で、出来ている。天井から、吊り下げられたシャンデリアには、小さな小瓶が、いくつも固定されていて、ひとつひとつ不思議な色を放っている。壁には、色々な薬草が垂れ下がっていた。 「いらっしゃいませ。お客様。」 僕は、はっと息を呑んだ。 ピンク色の髪、整った顔。雪のような肌に、真っ黒な唇。 紫色色のワンピースの上に黒い毛皮のローブのようなものを着ていた。その毛皮は、まだ生きているかのように微かに動いている。 でも1番驚いたのは、そこではない。この女の人は、猫の耳が生えていた。 ゲームの世界などでは、よく見るが本当に猫耳が生えている人には、会うと思っていなかった。 「お客様、ご用件は何でしょう?」
さや
さや
始めまして! さやです! 素人ですが、ぜひ読んで欲しいです!