川
 冬の、凍りつくようなその流れ 音も空気も凍りつき、静寂が覆うその流れはいつしか 君の命も、心も、汚れも何もかも ゆっくりと包み流して行くのかな  温かいと言ってくれた君、その心にあったのはやけどするほど冷たい感情だけで、ふっと笑った君の横顔は、まるで氷柱のように私の心に突き刺さる。 知らなかったとは言わない、しかし解かっていなかったのも事実である。 君はいつでも優しくて、だからこそいつでも冷たい心を留めていた。  優しさはときに他人との距離を見定めるものになる。周りのみんなはそれに気づかず押し寄せ、その度に君は感情を流さぬように凍りつかせていた。  しかし、その留め方は長くは持たないことを君は自覚していない。気付かぬうちに決壊し、流れ、濁流になって心身を滝つぼへ沈めた。  あの時、私は、その冷たさを嫌って手を伸ばすことを躊躇った
灯崎 とあ
灯崎 とあ