「第6回N 1」彼女はまだ壁の中で

「第6回N 1」彼女はまだ壁の中で
【3.2.1……】  ひんやりとした壁に手を当てる。冷たいのは嫌い。 「このすっとこどっこい!なにやってんねん」 「わわ!わぁ〜!?」  お弁当が落ちる寸前で受け止められた。  遮る壁は何もない青空の屋上で。  ミニスカートに少し着崩したリボンに。  12時30分の太陽は少し西寄り、まぁほぼ真上。  なんてことない、当たり前の昼休みなのに。
花瀬 詩雨
花瀬 詩雨
ハナセ シウと申します。 よろしくお願いします(՞ ܸ. .ܸ՞)︎♡ アイコン ノーコピーライトガール様