風鈴
深夜。田んぼと家々に囲まれた田舎道。
ゲコゲコと響くカエルの合唱のなかに、カタン、カタンと開閉する音が混じる。
明かりはない。
チリンと鳴った風鈴に立ち止まる。
透き通る、真っ直ぐな音色。人がいないにしては騒がしいこの道で、唯一はっきりと聞こえた。
プラスチック製の短冊が白く磨り減り、歪に欠けた風鈴が垂れている。風もないと言うのに、優しく揺れてはっきりと鳴く。
——チリン。
眩しかった。
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カテゴリー: ホラー
投稿日時: 2026/6/19 9:41
白椿
主に小説を書いてます。
気まぐれ投稿です。