嫌な音ラッパ
「面白いものと手に入れたぞ」
友人である藤本の家で、放課後に集まってのんべんだらりとしていたら、藤本が堂々と切り出した。
「面白いもの?」
もう一人の友人である田中が、スマホから顔を上げて反応すると、藤本はキラキラした顔で話し出した。
「そうなんだよ。これだ。その名も嫌な音ラッパ!」
……なんかのパーティーグッズか?
ジト目で見ている俺の視線に気づいたのか、藤本は指を振った。
「おいおい、水口。何でもかんでも否定から入るのは、良くないぜ? こいつは、なかなかの優れものでな。対象者に向けてラッパを鳴らすと、その人が嫌がる音を出せるんだ」
「すごいかもしれないけど、使いどころあるか?」
田中が言う。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/3/1 4:12
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。
あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。
カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。