ネカマとjkとボク③完結編
第1章『四年という距離』
春の雨がやんだばかりの午後。
キャンパスの木々がまだ濡れていて、
歩くたびに靴底が柔らかく地面に沈んだ。
たくみは、ノートPCを脇に抱えて、
図書館の奥の閲覧スペースへ向かっていた。
その途中、すれ違った誰かの香りに、
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/5/13 18:51
あさき希(あさきのぞみ)
世界観なんてない。
自分らしく生きる羅針盤すらない。
存在を証明する計算式もない
指折り数えること
その日を繰り返す為に